事業内容

合同会社nitroは道路交通に関連する様々なイシューに対するソリューションを探究します。


1 道路交通が抱える課題を考える

交通事故の削減

交通事故は、物損に限らず、運転者、同乗者や周囲の歩行者の身体に重篤な被害を生じさせるものが少なくありません。
また、近年、高齢ドライバーの操作ミスによる交通事故が社会問題となりつつあります。

—— ソリューション ——

・先進的な運転支援システムや道路設備の開発・導入
・歩行者や軽車両の安全を確保できる道路の整備
・運転技能に応じた免許制度設計や車両提供
etc

過失割合から考える安全運転教育教材の開発


紹介パンフレットです

この安全運転教育教材は、過失割合で問題になる事故態様を中心に、なぜ過失減額されてしまうのか、過失減額をされないようにどのように運転すればよいかを、三咲デザイン合同会社様が開発したシミュレータープラットフォームである『Sirius』を使用し高精度の3次元映像上で実際に車両を運転して学ぶという教材です。

民事交通事故賠償では、交通事故当事者のいずれがどの程度注意していれば事故が避けられたのかという観点から、過失割合が定められています。
この過失割合は、道路交通法などの交通関連法規を大原則としながら、交通慣習や、交通弱者保護、相手方の過失の重大性等の様々も要素を踏まえ判断されており、交通弱者であるからとか交通法規を順守していたからといって全く過失割合が認められないというものではありません。
そのため、実際に事故が起こった場合、いわゆる「被害者」とされる方が、自分にも過失が認められることに納得いかないことや、想定外の過失が認められてしまうことに驚かれることが後を絶ちません。

他方、この過失割合という観点から考えれば、過失割合が少ないほど、より事故を避ける運転をしていたと判断できることになります。
そこで、nitroでは、単に交通法規を順守しているかという形式的な安全運転教育ではなく、より実践的な事故を避けることができる要素である『過失割合』に注目し、「過失割合を低減するため(言い換えれば、事故を避けるため)の運転態様とはどのようなものか」を、高精度な3Dシュミレーターにより実際の事故の場面を再現し学んでいただく教材になります。



必要な事故態様を必要とされる方々に


この安全運転教育教材は、必要とされる方向けにオーダーメードで作成しますので、自動車の一般的な安全運転教育のみならず、バスやトラック、タクシー、自転車などの各車両特有な事故態様や、従業員の通勤時、学生の通学時、高齢者などの被害者ごとに特有な事故対象を限定することが可能です。

そのため、トラック・バス・タクシー等の運送事業者がドライバーに対して、車通勤者を多数抱える企業が従業員に対して、自転車通学者が多い学校が生徒に対して、より実践的に安全運転教育を行う教材としてご利用いただけます。
また、多数の方向けに3DCGでの映像での教材の提供だけでなく、運転シミュレーターを使い実際にドライバーの目線で運転体験をしていただくことも可能です。



安全運転教育教材の紹介動画です

移動の効率化

都市部への人口流入やネット通販等のeコマース市場の拡大による物流需要の増加等に伴い、道路における渋滞や混雑が生じます。
これにより経済非効率が生まれ、社会的な損失となっています。

わが国の持続的発展と生活利便性の向上のためには、多様なニーズに応じてヒトとモノの移動の効率化を図ることが道路交通の課題といえます。

—— ソリューション ——

・車-車間または車-路間の通信システムを用いた適正経路検索の導入
・物流サービスの車両移動効率化システム
・人流サービスへの高度なオンデマンドサービスを導入
・場屋営業を可動な事業とすることでサービス提供場所を合理化
・需要に応じて最適な移動手段を選択するサービスの普及・利用促進
etc

物流サービスの維持・発展

ネット通販等のeコマース市場の拡大に、新型コロナウィルス感染拡大による人流の抑制も重なり、物流事業者にはトラック等ドライバーの人材確保が求められています。
しかし、一方で各事業者の収益性が低下する中、安全運行の重い責任と厳しい労働条件が課されることとなり、少子高齢化も相俟って人材が集まらない現状にあります。

物流事業の継続を支え、需要に対応したサービスの供給を確保することも道路交通の大きな課題です。

—— ソリューション ——

・自動運転車両・隊列走行車両の活用
・荷受けから荷送りまで一括管理するシステムの導入
・ドローン等を用いた軽量空輸の導入
etc

人流サービスの維持・発展

自家用車の運転が困難な高齢者のための移動手段として、鉄道・バス等の公共交通サービスの役割が重要であるにもかかわらず、収益低下等によって当該サービスの減少(ドライバー不足)・廃止が相次いでいます。
特に過疎地域においては、生活インフラが縮小し、自立した地域社会を維持すること自体が難しくなっており、内部の移動活性化を図るためには人流サービスの維持が求められます。

—— ソリューション ——

 ・遠隔操作または自動運転車両の利活用
 ・高度なオンデマンドサービスの導入
 ・消費者側だけでなくサービス側(特に場屋営業)を可動にし提供場所を合理化
etc

環境負荷の低減

2015年に採択されたパリ協定や、2019年に開催された国連気候変動サミットとこれに先駆けて採択された10カ年気候行動計画を受けて、わが国においても2030年の温室効果ガス削減目標達成に向けた積極的な政策選択が求められています。

技術革新により道路交通分野の排出量は低減されている現状ではありますが、さらなる改善の努力が必要です。

—— ソリューション ——

 ・化石燃料、電力、水素、バイオマスなど産業全体の温室効果ガス低減に最適な燃料のミックス
 ・移動手段の効率化による車両交通量の削減
 ・渋滞緩和や路上停止車両低減によるアイドリング時の排ガス削減
 etc

  

2 CASE/MaaS モビリティ産業の未来を考える

CASEとは

Connecivity(コネクテッドカー)

自動車がICT(情報通信技術)端末としての機能を備えることをいいます。
個々の自動車が収集した車両の状態や周囲の道路状況等様々なデータを、ネットワークを介して集積・分析し、共有することで様々なサービスの源となる価値を生み出すものと期待されています。

Autonomous(自動運転)

自動車の運転を人ではなくシステムが行うことをいいます。
自動化の過程にはいくつかの段階があり、技術革新の段階が上がっていくごとに法やインフラの整備を行い、社会的受容性を醸成していく必要があります。
安全な自動運転の実現は交通事故の削減やドライバー不足などの課題の解決に大きく貢献するものと考えられています。

Shared&Service(ライドシェアの普及とサービスとしてのクルマ)

自動車を単なる移動手段とみるのではなく、ライドシェアを含む様々なサービスの媒体として、ユーザーに付加価値を与えるような新たな事業モデルが考案されています。

Electric(動力源の電動化)

従来の自動車は、化石燃料を燃やすことで動力を作出していましたが、近年、欧州を中心にEV(電動自動車)の開発が進んでおり、各国で目標期限を決めて電動化に移行する政策選択が発表されています。
現在開発されている電動自動車は、リチウムイオン電池を動力源とするもので、その普及には充電スタンドの整備が必須です。

MaaS(Mobility as a Service)とは

上記のCASEに代表されるような自動車の技術革新は、いわば自動車をスマートフォン化するものといえます。
すなわち、相手と音声通話するための道具だった携帯電話がスマートフォンに置き換わった2000年代後半に、エンタメ分野を中心に大きな産業変化が生まれたのと同じことが自動車で起きようとしているのです。

従来目的地に移動するための輸送機器であった自動車が、他との通信システムを備え、自動運転によって運転者が運転から解放されることで、活用の幅を大きく広げます。
そして、電動化によって、ソフトウエアによる電気的な車両コントロールに適した構造になります。自動車は“スマートモビリティ”に変化しようとしています。

MaaSは、このようなスマートモビリティの特徴を生かして提供される、移動を含めたサービス全体を総称するものです。
今後、人々の生活の利便性やエンタメ性を大きく向上させるような、産業の化学反応が起きることが期待されています。

nitroの取組み

私たちnitroは、道路交通が抱える課題の解決のみならず、以上のようなモビリティ産業の転換と発展に必要な市場調査・リスク分析・実証実験・研究活動等を行います。

交通安全・自動車運転技術等の調査・研究に関するコラム

2023.4.21 カリツー株式会社様 ながらスマホ運転防止装置『ながらスマホ見守りシステム』運用の視察

2022.12.8 3Gサポート株式会社様訪問~ながらスマホ運転防止装置『見守りAirDia』のご紹介

2022.10.3 ダイナミックマップ基盤株式会社様~高精度3次元地図データを利用したVR体験